2005年12月30日金曜日

[今年を振り返って]競馬

東京大賞典は、2着シーキング、3着タイムパラドックスで買っていながら、頭がスターキングマンで今年も終わりました(笑)。アジュディミツオー、やっぱり大井だと強いですね。充実の5歳。また府中での再会を楽しみにしてます。

では、今年の競馬で思い出に残るレースを時系列で振り返ることにします。

東京新聞杯 勝ち馬: ハットトリック
このとき私はハットトリックを舐めてました。しかし、彼は思った以上に強かった。見事4連勝で重賞制覇。そのハットトリックはこの次のマイラーズCで、不利もあって惨敗。4連勝の後は成績も振るわずGIIIまでの馬だったかと思っていましたが、毎日王冠で再会したとき、思わず軸にしようかと思うほど馬が充実してました。2走目の秋天ではスローペースに泣きましたが、その後マイルCSでGI初制覇。そのまま香港へ遠征、エイシンプレストン以来となる香港マイルも制覇。すっかり一流馬の仲間入りをしましたね。

ダイヤモンドステークス 勝ち馬:ウイングランツ
ステイヤーが大好きな我が家の2人。この頃はまだ土曜日出勤があったので、飛んで帰ってきてレースをテレビ観戦したのでした。府中の平地最長レースは、松岡騎手のウイングランツが大穴で、馬も鞍上も共に重賞初勝利。松岡騎手は、3年目にして一気に勝ち星を伸ばしてきましたが、これが自信の端緒になったに違いありません。

フェブラリーステークス 勝ち馬:メイショウボーラー
雨の開催だった今年のフェブラリーステークス。実はフェブラリーステークスを競馬場に見に行ったのは初めてです。凍えるような寒さの中、私の期待馬・メイショウボーラーが大逃げ勝利の結末。直線は声が枯れるほど叫びました。思えば今年はここから福永騎手のGI快進撃が始まったんですよね。

ダービー卿CT 勝ち馬:ダイワメジャー
いきなりこれってのも何ですが、私としてはダイワメジャーの見事な復活が忘れられません。ノド鳴り手術を乗り越えて、再び中山競馬場に戻ってきたダイワメジャー。相手はいまいちでしたが、それでも自分らしい強い競馬をして、直線突き放したときは万歳でした。その後関屋記念でも2着と去年のヘタレっぷりを吹き飛ばしてくれたダイワメジャー。安田では鞍上の腕もあってもう少しでしたが、秋にその挑戦は続きます。


皐月賞、そしてダービー 勝ち馬: ディープインパクト
弥生賞で初東上したディープインパクト。そのときアドマイヤジャパンにぎりぎり勝つというレースをして、皐月賞での下馬評は微妙に下がっていたように思います。特に皐月賞はマギレの多いレース。いつものように競馬場で観戦しましたが、今の熱狂ほどではありませんでした。ちなみに私は彼を外して買ってました。結果は出遅れながらも完勝。翌日の一般ニュースでこのレースを放映した頃から、ややディープモードが始まったように思います。

ダービーはいつもと同じ頃西門についたのですが、去年と比べ物にならない人数が既に徹夜組として並んでいました。昨年は雨予報もあって出足が遅かったというのもありますが、それにしてもすごい人。さすがにこのときはディープインパクトに逆らう気はなく、彼ともう一頭私のお気に入りだったインティライミから三連複で行きながら、ヒモ抜けで玉砕。私の目の前をディープインパクトが衝撃を振りまきながら駆け抜けていったダービーでした。

●オークス(日本アメリカ) 勝ち馬: シーザリオ
今年の3歳馬はいまいちかも、と実はこの時点で思っていました。寒竹賞でシーザリオが快勝したこと、そのとき負けた馬がスプリングSで勝ちながらも皐月賞で惨敗したこと、NHKマイルでラインクラフトとデアリングハートという牝馬2頭がワンツーフィニッシュだったこと。今後晩生の馬が上昇してくる可能性はあっても、クラシック戦線に乗っている3歳牡馬のレベルは去年と比べて低いかもしれない。。。そんな思いを持っていました。

オークスデー。私は強い牝馬が大好きなので、今年はシーザリオがとってもお気に入り。さらに黒い馬も好きなので、青毛のシーザリオは文句無しのお気に入り馬だったのでした。桜花賞では枠順や鞍上の乗り替わりなど、幾つかの試練もあり微妙に脚を余して2着。オークスで、最初少し掛かり気味で心配しましたが、なんと最後の直線で後方から前の馬をごぼう抜き。鮮やかな勝ちっぷりでファンをあっと驚かせたのでした。その後、アメリカンオークスへと挑戦したシーザリオは、今度は大逃げを打ってそのままゴール。馬の状態やレースの流れに合わせて臨機応変に戦法を変えた福永騎手の好騎乗も光りましたし、それに応えたシーザリオもお見事でした。その「臨機応変な騎乗」は、有馬記念でもテーマとなるわけで、若い騎手とかは見習ってほしいし、われわれファンもそういう挑戦を温かい目で見守りたいものです。シーザリオはその後故障で戦列を離れていますが、復帰を心待ちにしています。


宝塚記念 勝ち馬:スイープトウショウ
春の総決算は、昨年末の有馬記念で誰もが納得する最高のレースを見せたタップダンスシチーとゼンノロブロイの2頭が抜けた人気になり、それ以外もGI常連が何頭もいるグランプリらしいレースとなりました。しかし無茶逃げ2頭が作り出したハイペースにより、勝ったのは牝馬スイープトウショウ。このときの2着に飛んできたのは、後に三冠馬を倒すことになるハーツクライでした。今思えば、スイープがうまく調整して有馬記念に出ていたらどうなっていたでしょうね(脚質的に年末の中山は向いていないでしょうけど)。彼女には引退前に一度有馬記念に出てもらいたいな~。アドマイヤグルーヴが引退した今、来年の活躍にも期待です。

菊花賞 勝ち馬: ディープインパクト
今年関西で最も盛り上がったレースかもしれません。春は競馬ファンには認知されていても、いよいよ無敗の三冠馬登場か、と言われた菊花賞前ほどの盛り上がりは見せていませんでした。JRAまでそれに便乗してて、それはちょっと違うんじゃないの?と思われるような方向に行っていたのが気がかりでしたが・・・。

皆の期待を一身に、最後の直線ディープインパクトは見事に伸びて、菊花賞を手にしたのでした。私はアドマイヤはアドマイヤでもアドマイヤフジとディープを軸にしたので玉砕だったのですが、良いレースでした。他の騎手がディープに遠慮したような乗り方だったのがやや不満でしたが。

エンペラーズカップ100年記念 天皇賞(秋) 勝ち馬: ヘヴンリーロマンス
天皇・皇后両陛下が東京競馬場で競馬をご観戦。去年は流れてしまったこの企画が、今年はちゃんと行われました。今年は牝馬の年、そう思った私は、ダンスインザムードの単にロブからの馬連を買っていましたが、おっしゃー獲れた!と思った瞬間、抜けてきたヘヴンリーロマンスにやられたのでした。松永騎手の天皇皇后両陛下に対する礼は格好良かったですね~。後に「うまくら」で松永騎手が言ってましたが、レースの後で、あんなに馬がぴったり止まるのはなかなか出来ないのだそう。しかもVTRで良く見ると、騎手に合わせて、馬もちょっと頭を下げてるんですよね。今年で引退したヘヴンリー。最初はキングカメハメハと配合するそうで、故障で秋天に出られなかったキングカメハメハの悲願がかなえられる馬が生まれると良いですね。

マイルCS 勝ち馬: ハットトリック
今年のマイルCSは、ダイワメジャーとハットトリックの激戦になりました。銀座のウインズで観戦していた私と相方。私はもちろんダイワメジャーからでしたから、直線メジャーが抜けたときは、そのままそのまま!という感じでした。ラストでハットトリックに差されてしまいましたが、早め先頭で抜け出し、粘りこんだのは負けて強しの内容でしたし、その後香港へ駒を進めたハットトリックは、見事に勝利しましたからね。来年もマイル戦は熱そうですね。

ジャパンカップ 勝ち馬: アルカセット
今年、私が最も感動したいちおしレース。凱旋門賞馬を含め、カク外もそこそこ揃い、騎手もデットーリ騎手をはじめとする一流騎手が来日、去年以上に華やかムードでした。そして、そのレースはタップダンスシチーの自滅覚悟の激走により、スタミナ・スピード両方を要するすばらしいレースとなったのでした。最後の最後、アルカセットが勝ったかと思った時、「待て」とばかりに馬群を縫って現れたハーツクライ。ラストは推定3センチ差という写真判定で、最後の最後まで沸かせてくれました。この一瞬ハーツが勝ったか、と思うような「3センチ差」が、年末のドラマを生むことになるのですが。

阪神牝馬ステークス 勝ち馬:アドマイヤグルーヴ
香港への参戦も考えていたそうですが、結局招待されずにここを引退レースに選んだアドマイヤグルーヴ。3歳時は常に1番人気に推されながら、なかなか思うようなレースが出来ずにいましたが、4歳になってからは本当に強かった。お嬢様的なところがあったからか、牡馬と混じるとスタミナもスピードもやや足りない印象がありましたが、最後はやっぱり横綱レースをしてくれました。


●そして、第50回グランプリ有馬記念
マスコミやJRAの煽りだけで「社会現象」となったディープインパクト。ただその効果は伊達ではなく、14万人のダービーを超える16万人が狭い中山競馬場に詰め掛けるという異常事態に。

ただ、さすがにこの「重圧」には馬も騎手も耐え切れなかったようです。何しろすべての古馬が、しかももっともっと強い馬と戦ってきた歴戦の古馬が、ディープインパクト一頭を敵と考えて、倒すために研究してるわけです。中山競馬場の馬場自体、当日はかなり時計のかかるもので、かつ外が伸びるような馬場ではありませんでした。多分騎手もそれは分かっていたのでしょうけれども、前走スタートが良すぎて前で掛かった経験から、スタートはそろっと、そして後ろからという戦法を変えることはできませんでしたし、もともと体の小さいディープインパクトは、500キロを超えるような大型馬が揃う中で、やや小さくなっているようにも思いました。

「そしてここにハーツクライがいます!ハーツクライ今日は前からの競馬です」と実況が入ったとき、うぉーこれはハーツが勝つかも、と私は思いました。その感覚は多くの競馬ファンが思ったようで、メルマガやブログ、スポーツ紙を含め、あちこちでそういう記事を読みました。

相乗効果を期待していたマスコミやJRAは、ディープの敗戦にガックリ来たかもしれませんが、良いレースでしたよね。去年、JRAの広告塔に使われ(そして捨てられた?)コスモバルクも、まるで見返すように頑張ったし、タップも思ったほどの激走は出来ませんでしたが、ちゃんと4コーナーまで逃げられました。それにハーツクライのルメール騎手は「ジャパンカップのハナ差がとても悔しかった」教訓から、研究に研究を重ねたそうで、まさに総決算とも言える勝ち星だったわけです。ディープは不利を受けたわけでもなく、しかし惨敗もせずに1/2馬身まで差を詰める活躍。面白いレースでした。テレビや新聞では16万人悲鳴とか呆然とか書かれていましたが、最も悲鳴を上げたのは、想定していた記事や特集が使えなくなったマスコミで、最も呆然としてたのは、このまま一気に過去の栄光を取り戻そうとしていたJRAなのでは。少なくとも私たちの周りは案外喜んでましたよ。特に前の中年集団は、三連単が当たったようで、「寿司だ!寿司!」と狂喜乱舞。馬単30倍程度、三連単も300倍程度(どちらかというと3着リンカーンのほうがびっくりだったかも。やはりそれも時計のかかる馬場が幸いしたか)。それほど穴というわけでもなく、配当からすればファンには想定内のレベル。これもまた競馬です。

こうしてみると、ハーツクライは宝塚やジャパンカップ(いずれも2着)を勝っていれば、間違いなく年度代表馬でしたよね。最後の最後で見事に勝ったことで、この微妙に負ける癖を吹き飛ばし、来年こそディープインパクトと年度代表馬を争うようになって欲しいものです。それでも個人的に今年の代表は、ハーツクライ、そしてハットトリック、スイープトウショウにあげたいかな。この新5歳世代vs変な重圧から解き放たれたディープインパクトが来年のテーマになるのでは、というのが私の希望と妄想です。

元々私の得意レースは3歳未勝利とか、低レベル条件戦なもので(こういうレースはデータ予想やオッズは全く役に立たず、パドックで調子良さそうな馬を選ぶと、大穴が飛んできたりする)、GIは分が悪いのですが、今年はいまいち大レースで取れなかったなあ。反省。来年はもう少し頑張ろう。まずは東西金杯ですね。

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