2008年11月30日日曜日

[2008年ジャパンカップ]古馬になって本格化する馬は難しい

雲一つ無い青空。富士山も綺麗に見えて、今年は天候的にはこれ以上ないというジャパンカップデーとなりました。天気予報ではかなり寒いようなことも言っていましたが、日差しが暑いくらいで、気温も高かったように思います。

今年のジャパンカップはこれといった外国馬がいなくて、日本馬同士で決まるだろうというのはあらかたの予想で、中でも3世代のダービー馬揃い踏み、というのはかなり話題になっていました。私も3頭とも飛ぶことはないだろう、という予想のもと、ウオッカ、サムソンを軸にしてたのですが・・・・

思った以上にペースが落ち着いてしまって、しかも逃げてるのはバルクでもアサクサキングスでもなく、ネヴァプションという状態。ウオッカは思ったよりもスタートが良すぎて、逃げるかどうしようか迷っているところに前にネヴァブションが行き、3番手辺りを追走するような形になったし、しかもペースが遅いので、ずーっとイライラしっぱなし。

直線向いて、前を走ってた馬が早々に離脱、2番手のマツリダゴッホが先に出てきて、その内にウオッカが出てきました。



力んで走ってたので、もうだめかと思ってたのですが、意外としぶとく粘ってます。もちろんゴッホとウオッカの連は持っていたので、「そのまま、そのまま」と思っていたら、写真の一番左に鼻面だけ写っているのがスクリーンヒーロー。

スローだったせいもあって、上がりだけの競馬になったこともあるし、タイムも遅かったので、スクリーンヒーローにとっては「貰った」と思えるレースだったのでしょう。さらに外からディープスカイが追い込んできましたが、さすがに届かず2着。スクリーンヒーローは前走はハンデがかなりあったし、アルゼンチン共和国杯の勝ち馬がジャパンカップを連勝するというイメージが無かったので、今回は軽視した私がダメダメでした。こういう古馬になってから急速に力を付けてくる馬って、買い時が難しいですよね。有馬記念にも出てくるなら、あのレースもスローになることが多いし、早め抜け出しも出来る馬なので要注意かもしれません。



ディープスカイは今度こそウオッカに先着。ウオッカはマイル〜2000mくらいが一番合うのかもしれないですね。ただ、今日は案外馬場の内側が伸びてないという印象がありましたし、枠順が変わるだけで違うかもしれないと思わせる程度の差。どちらも完敗というほどではなかっただけに、有馬記念に出てきて欲しいです。年度代表馬決定は有馬記念待ちかなー。4着のマツリダゴッホは東京や左回りが向いてないのではなく、直線の長い東京で起こりがちなこういう最後の瞬発力勝負のレースがダメなのでしょう。有馬記念は人気になりそうですね。

さて来週は1週ずれたジャパンカップダート。しかも開催が阪神になってしまったので現地観戦はできませんが、今日の感じを見ていると、4歳の成長株は面白そうですね。。。と思ったら、4歳馬はフリオーソ[地方馬]と外国馬だけなんですね。そろそろ世代交代の季節だと思ったけど、ダート界はまだ遠そう?

2008年11月29日土曜日

[枠順]ジャパンカップ(GI)

第28回 ジャパンカップ(GI)
2008年11月30日(日) 東京10R 芝2400m
サラ系3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量

1枠 1番 オーケンブルースリ   牡3  55 内田 博幸  490(+6)
1枠 2番 メイショウサムソン   牡5  57 石橋  守  528(+18)
2枠 3番 トーセンキャプテン   牡4  57 ペリエ    494(+2)
2枠 4番 ウオッカ        牝4  55 岩田 康成  498(+8)
3枠 5番 ダイワワイルドボア   牡3  55 北村 宏司  538(+12)
3枠 6番 パープルムーン     せん5 57 スペンサー  446
4枠 7番 ネヴァプション     牡5  57 横山 典弘  496(+8)
4枠 8番 トーホウアラン     牡5  57 藤田 伸二  506(+2)
5枠 9番 ディープスカイ     牡3  55 四位 洋文  512(+2)
5枠10番 オースミグラスワン   牡6  57 川田 将雅  544(+12)
6枠11番 シックスティーズアイコン牡5  57 ムルタ    484
6枠12番 マーシュサイド     牡5  57 カステリャーノ536
7枠13番 マツリダゴッホ     牡5  57 蛯名 正義  502(+12)
7枠14番 ペイパルブル      牡5  57 ムーア    468
7枠15番 アサクサキングス    牡4  57 ルメール   514(+20)
8枠16番 スクリーンヒーロー   牡4  57 デムーロ   495(+11)
8枠17番 アドマイヤモナーク   牡7  57 安藤 勝己  470(+12)
8枠18番 コスモバルク      牡7  57 松岡 正海  516(+6)

岩田騎手が今日落馬して午後乗り替わりがあったために、ウオッカの鞍上が誰になるのかすごーく気になっていましたが、明日は乗れるようです。よかったです。

何がなんでも行きたい馬というのがいなく、コスモバルクが大外だけに前に行くような気がします。あるいは去年のチョウサンがトーセンキャプテンでしょうか。そして去年のアドマイヤムーンと同じ4番をウオッカが引きましたから、ウオッカの脚を考えると良い位置を取れれば強いんじゃないかなーと思っているところです。天皇賞のダメージがどのくらいかというのが分かりませんが、馬体重は戻っているようですし、調教も良さそうでしたし、得意の東京ですしね。あとは当日の気配かな。2400mが気になりますが、去年も最後方から大外を回って4着に来てますし、ダービーのレースができれば。

ディープスカイが調教後馬体重が余り増えて無くて、やっぱり天皇賞は厳しかったのではないかと思います。ディープスカイはちょっと下げて、相手は天皇賞はあえてパスしたトーホウアラン。ここを目標にしていただけに、とても良さそう。そして石橋騎手に戻ったメイショウサムソン。なんか調教も久々に石橋騎手に乗って貰って、心なしか嬉しそうな感じでした。ただ調教駆けするタイプなので本番どうかというのは分かりませんけど。。。逃げのこりを警戒してアサクサキングスとマツリダゴッホ。暴れ馬コスモバルクを見事2着に持ってきたルメールは怖いです。ただ中山大王のマツリダゴッホは、ここは空気を読んで負けないとね(笑)

2008年11月24日月曜日

[2008年マイルCS]またしても牝馬

実は先週末に久しぶりにお気に入りのフレンチを食べに行き、競馬好きのシェフに「ブルーメンブラッドですよ」と言われたのでブルーメンブラッドを流しには入れたのに、スーパーホーネットを嫌って撃沈。とはいえ、買うならブルーメンブラッドからじゃないと取りガミでしたね。彼女の単が最もおいしかったかな。先週にも勝るとも劣らないカチカチ馬券。

レーニアほかの先行馬が結構やりあってるように見えた割に、途中のタイムも平均くらいで、全体のタイムも1分32秒後半というペース。勝ちパターンに持ち込んだカワカミプリンセスを直線だけで差しきった末脚をもつブルーメンブラッドにはとても良いペースだったのだと思います。スーパーホーネットは何が悪いというわけでもなく、なんか本番だと2着、みたいなこういう馬なのかなーという気がしました。3着は高松宮を勝ったファイングレインでしたから、レースの内容としては悪くなかったという感じです。ただ、天皇賞の名勝負、先週の迷勝負と見てしまうと、可もなく不可もなくのレースで、記憶に残りにくいかなー。

それよりも武豊が5レースの新馬戦で落馬して、全鞍乗り替わりのほうがずっとニュースでした。ウインズに行って、「有馬記念ファン投票」で「武豊を縛り付けるためにポルトフィーノに投票だな」と追加していて、さて賭けるかと思ってふと掲示板を見ると「騎手変更・・・8R 武豊→」という文字が。もちろんマイルCSも武豊→安藤勝己になっていて。何?何があったの?と帰ってきてさっそく見ると、落馬で腕を骨折してしまったとか。先週に続き、ちょっと風向きが悪くなっている感じですね。重症なのは小原騎手のほうで、月曜日のナナヨーヒマワリの騎乗を楽しみにしていただけに本当に残念。落馬した3人とも命に別状なしとのことですが、新聞では「武豊、年内絶望」の文字が躍っています。今年は有馬記念がものすごく遅く、あと34日ありますが、その日までに戻ってこられるかは微妙という話。私は、彼が騎乗すると馬券の取捨のときにいろんな意味で困るので、実際のところ余り好きではないのですが、年末の大一番でやはり彼がいないと、気の抜けたビールみたいな感じがしちゃいますよね。早い復帰を祈っています。

そろそろ秋のGIも大詰めですが、牡馬しか出ていなかった菊花賞を除いて、秋のGIはまだ牝馬しか勝っていません。「凱旋門賞も牝馬が勝ったから流れは牝馬なのかも」なんて書きましたが、まだその勢いは続いていた模様。来週のジャパンカップも牝馬注目ですね。・・・ということはウオッカなのか?!

2008年11月23日日曜日

[枠順]マイルCS (GI)

第25回 マイルチャンピオンシップ(GI)
2008年11月23日(日)  京都11R 芝・外1600m
サラ系3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量

1枠 1番 ローレルゲレイロ  57 牡4  四位 洋文
1枠 2番 ファイングレイン  57 牡5  幸  英明
2枠 3番 スズカフェニックス 57 牡6  武   豊
2枠 4番 マイネルレーニア  57 牡4  佐藤 哲三
3枠 5番 ジョリーダンス   55 牝7  秋山真一郎
3枠 6番 ショウナンアルバ  56 牡3  蛯名 正義
4枠 7番 ブルーメンブラッド 55 牝5  吉田  豊
4枠 8番 アドマイヤスバル  57 牡5  川田 将雅
5枠 9番 マルカシェンク   57 牡5  福永 祐一
5枠10番 ラーイズアートニー 57 せん4 キャラハン
6枠11番 リザーブカード   57 牡5  柴山 雄一
6枠12番 キストゥヘヴン   55 牝5  藤田 伸二
7枠13番 サイレントプライド 57 牡5  後藤 浩輝
7枠14番 コンゴウリキシオー 57 牡6  ルメール
7枠15番 スマイルジャック  56 牡3  岩田 康成
8枠16番 カンパニー     57 牡7  横山 典弘
8枠17番 スーパーホーネット 57 牡5  藤岡 佑介
8枠18番 エイシンドーバー  57 牡6  内田 博幸

3歳から7歳、牝馬も牡馬もせん馬も外国馬も・・と多彩なメンバーが揃ったマイルCS。昨年まではダイワメジャーという堅軸がいたのですが、今年は「これはいけるのでは」というのがはっきりせず、しかもマイルの実績馬と、そこそこ実績はあってもGIは獲ったことがない若い馬のどっちを選ぶか迷う難しい一戦です。

スーパーホーネットは強いとは思うのですが、前走東京の1800mを激走してしまっただけに、ここはどうなんだろう。マイルCSは力のある先行馬か、異常なまでに末脚の切れる馬か、というイメージがあって、ただある程度流れるようだと先行馬有利という気がしています。先行馬が勝ち、大外を追い込む馬は2,3着まで。今回はどんなに負けても逃げ続けているコンゴウリキシオーと、出来れば前に行きたいマイネルレーニアがいるので、それほどゆるまないでしょう。前に付けられて、かつ強い馬ということだと、意外と体力ありそうなスマイルジャックとか面白そうだと思っているのです。調教を見ていたら、あのダービーのときを思い出すようなフットワークです。今年の安田記念では、ウオッカにテン乗りであっさり先行して勝っちゃった岩田騎手への乗り替わりも面白そう。

そしてファイングレイン。調教映像見る限りでは調子よさそうですし、高松宮よりも前につけられれば。

あと意外と牝馬が活躍して穴をあけるこのレースなので、本格化したブルーメンブラッド、桜花賞馬のキストゥヘヴン、さらに、あまりに流れが早くなると補正の効くカンパニー辺りも流したいと思います。

2008年11月16日日曜日

[2008年エリザベス女王杯]2008年の最強迷レース

「スタートしました!あ!落馬です!5番・・・ポルトフィーノ?!ポルトフィーノ落馬です!」

エリザベス女王杯はスタートから波乱の様相。桜花賞を取り消し、オークスは骨折で断念、秋華賞は賞金足りなくて除外、とことごとくGIに縁の無かった不運の良血馬、ポルトフィーノがなんとスタート直後に落馬してしまいました。京都舞台のGI、人気馬のスタート直後の落馬、しかも落ちたのは武豊騎手。2002年の菊花賞、ノーリーズンに騎乗した武豊騎手がスタート直後に落馬したのを思い出した人も多かったのでは。

しかも今回はここで終わりではありませんでした。ポルトフィーノはそのまま前にとりつき、しかもかなりのペースで逃げ始めます。実質レース上では逃げていたコスモプラチナのさらにずっと前をポルトフィーノが走っています。コスモプラチナでも1000m59秒台でしたから、かなりのペースで走っていたのでしょう。

馬群が直線に入ってきましたが、画面にポルトフィーノが映っていません。コースを外れてどこかに入り込んだと思いきや、引きの画面になったら見えました。大外から差してくる馬が空馬のポルトフィーノ。しかも抜け出した実際の勝ち馬・リトルアマポーラをきっちりと差しきり、空馬が堂々の一着でゴールしました。

騎手が落ちたので斤量はかなり軽くなってるわけですが、それにしたってあのペースで走って、4コーナーでずっと外に膨らんで馬群の中段まで下がりながら、大外を騎手に追われるわけでもなく駆け上がってきて、さらに差しきってしまうのは、あまりにアホなのか、それとも勝手にレースが出来る馬なのか、いずれにせよ1600mしか勝ってないから要らないんじゃ、と思った私の認識は甘かったと思いました。騎手乗ってたら十分勝ち負けでしたね。思ってる以上に強いのかもしれません。

勝ち馬はリトルアマポーラで、さすがルメール騎手の好騎乗でしたが、3歳を嫌っていた私はカワカミから買っていたにも関わらず馬券は全然だめでした。またしても横山騎手はGI2着。一体何度目でしょうね。まあ天皇賞とは別の意味での迷レースが見られたのでよしとしますか。

2008年11月15日土曜日

[枠順]エリザベス女王杯(GI)

第33回 エリザベス女王杯(GI)
2008年11月16日(日) 京都11R 芝・外 2200m
サラ系3歳以上 オープン (国際)牝(指定) 定量

1枠 1番 レインダンス   56 牝4 武 幸四郎    494(+18)
1枠 2番 レッドアゲート  54 牝3 藤田 伸二    428(ー 2)
2枠 3番 ビエンナーレ   56 牝5 三浦 皇成    412(  0)
2枠 4番 フェアブリーズ  56 牝5 ヘルフェンバイン 422
3枠 5番 ポルトフィーノ  54 牝3 武   豊    492(+10)
3枠 6番 トレラピッド   54 牝3 ブフ       406
4枠 7番 マイネレーツェル 54 牝3 川田 将雅    416(  0)
4枠 8番 エフティマイア  54 牝3 蛯名 正義    455(+13)
5枠 9番 アルコセニョーラ 56 牝4 武士沢友治    444(+ 4)
5枠10番 ピサノジュバン  54 牝3 浜中  俊    450(+ 6)
6枠11番 ムードインディゴ 54 牝3 福永 祐一    456(  0)
6枠12番 アスクデピュティ 56 牝4 岩田 康成    464(+ 2)
7枠13番 ベッラレイア   56 牝4 秋山真一郎    464(+ 2)
7枠14番 コスモプラチナ  56 牝5 石橋  脩    446(+22)
7枠15番 カワカミプリンセス56 牝5 横山 典弘    502(− 6)
8枠16番 リトルアマポーラ 54 牝3 ルメール     478(+ 8)
8枠17番 トウカイルナ   56 牝6 四位 洋文    440(+ 8)
8枠18番 レジネッタ    54 牝3 小牧  太    438(ー 6)

カワカミプリンセスが抜けてるかなーと思うんですよね。エリザベス女王杯って、何故かその間の1年間の成績はどうあれ、去年と同じようなメンバーが上位に来るというイメージがあって、今回もウオッカやダイワスカーレットがいればまた違ったでしょうけれども、カワカミプリンセスと勝負になるような馬(一昨年のようなことがあれば別ですけど)がいるかなーという気も。

たた、カワカミを軸にしたとして、流しを選択するのが結構難しいレースな気もします。エリザベス女王杯は、ガチガチの人気サイドで決まることもある一方で、人気馬は来てるんだけど、もう1頭に変な馬が来てドカン、ということも多いレース。ブルーメンブラッドもいないし、トールポピーも回避。距離不安が無い2強というレベルの馬がいない分、配当的に面白そうな馬を狙いたいところです。

とはいえ、もう1頭、人気になりそうな馬がいます。超良血だけど賞金足りなくて秋華賞にも出られなかったポルトフィーノ。馬柱の5走前には「新馬」の文字が燦然と輝くフレッシュな馬だけに、人気ほど信用できるかと言われると微妙な気もします。今まで1600mしか走ったこともなく、また姉と違って父がクロフネというところもやや不安。

また、今年の3歳は全体的に信用ならないので、4歳、5歳から狙いたいところ。前のこりを期待して、ビエンナーレとか、コスモプラチナあたりも面白いかなーと思っています。特にビエンナーレは前走アルゼンチン共和国杯を勝ったスクリーンヒーローと対戦し、2600m戦で逃げ切り勝ちしてますからね。距離は全く問題にしないのでは。

あとは外国馬かなー。まだ調教みていないので、それを見て、さらに当日の気配を確認してからいくつか流してみたいと思います。

2008年11月9日日曜日

オグリキャップが来た

アジア競馬会議開催記念ということで、今日は1日中アジアの各国料理の屋台が出たり、第2回ジョッキーマスターズが開催されたりしましたが、一番の目玉はオグリキャップの登場。



お昼はオグリキャップがパドックを周回する中、岡部元騎手、南井元騎手、ホーリックスでオグリキャップを負かしたオサリバン元騎手がトークショー。パドックはGIレースもびっくりのものすごい人でした。14時頃からはホースリンクで展示されてたのですが、小雨の降る中ものすごい人が取り巻いていて、とても近づけるような状況でもなく。いつもは競馬をやっている正面側のほうがずっと人が多いのですが(乗り馬や誘導馬が展示されてるホースリンクは、子ども連れが遊んでる程度)、今日はパドックやホースリンクのある正門側のほうが人が多かったような気がします。18年経ってもアイドルホースですね。

アジア会議云々なのに、今日のメインはアルゼンチン共和国杯。



私は前走強かったと思ったジャガーメイルを応援してたのですが、先に抜け出したスクリーンヒーローを捕らえきれず2着。ただ昇級で56キロ、100mの距離延長は条件的に厳しかったと思うし、菊花賞も目黒記念も善戦しているアルナスラインをきっちり差しきりましたから、今後期待ですね。しかも1〜3着まで皆4歳。先週の天皇賞も4歳馬が1,2着、3着も3歳馬でしたから、ようやくポストサンデーサイレンス世代が本格化し始めたのかもしれません。

第2回ジョッキーマスターズは、第1回の成功に気をよくしたJRAの2番煎じの感があったのですが、やっぱり見ていると面白いですね。天気が悪かったこともあって発走の16時半過ぎにはすっかり暗くなり、ナイター競馬のようになったのも新鮮でした。



私は今や「伝説」ともなっている佐々木竹見氏を応援してたのですが、今年もまた河内調教師が勝利。最後は走ってるのは未勝利馬とは思えない叩き合いで見応え十分でした。

2008年11月2日日曜日

[2008年天皇賞秋]女傑2頭の対決

有馬記念以来、久々の対決となったウオッカとダイワスカーレット。同じ年にこんなに強い牝馬が2頭も出てること自体奇跡的ですが、片方は日本の馬産界の至宝とも言える大種牡馬サンデーサイレンスの孫、そしてもう一方はサンデーサイレンスと2大種牡馬とも言われるブライアンズタイムの孫で、そういう意味でもなんか運命的なものを感じます。今までの対戦成績こそダイワスカーレットの3勝1敗とスカーレットの方が上ですが、桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯優勝と有馬記念2着というスカーレットと、ダービー、安田記念1着というウオッカは、互いに路線が少し違うということもあって甲乙付けがたい戦績を残してきました。

今回は牝馬限定のGIではなく、天皇賞(秋)というこれまでも数々の名勝負が繰り広げられてきた舞台。牡馬を差し置いて現役最強とも言われる女傑2頭の再対戦ということで、それだけでもかなり注目が集まってましたし、さらに今年のダービー馬の参戦もあって、朝からダービーデーかってくらい人が入ってました。

さて、10レースも終わり、パドックを周回後に本馬場にスカーレットとウオッカが出てくると、すごい歓声。蒼井優さんも最上部の招待席から顔を出して最高潮に達したところで、スタートが切られました。

案の定スカーレットがハナに行き、ペースよく逃げます。外からペリエ騎乗のトーセンキャプテンにつつかれながらも、なんとか我慢して1000m58.7。ただ、スカーレットが逃げるなら、1分前後のスローになるだろうと思っていただけに(しかも天皇賞のレコードは、1:58:0ですし)、場内がざわめきました。つついていたトーセンキャプテンは4コーナー曲がったところでもう脚が上がり、比較的前目につけていたディープスカイとウオッカが外から追い込んできます。スカーレットは坂の途中で追いつかれて、「あーやっぱり休み明けはつらかったかなー」と思いつつも、スカーレットを撮りに来たようなものですから、彼女にカメラを向けたのが下の写真。



ここで安藤騎手、外から来る2頭を確認してるんですよね。それはもう手応えが無かったからなのか、待ってたからなのか分かりませんが、外から追い込んでくる馬がいるとスカーレット自身が気づいたのか、ここで再び盛り返してきます。誰もが強いことを知っている1番人気、2番人気の化け物牝馬の死闘に、場内は歓声が上がります。残り50mまでは勝ったと思いました。しかし64年ぶりの牝馬ダービー馬、東京は私の庭、と思っている(かもしれない)ウオッカは強かった。後少しのところでギリギリ届いたかどうか、というところがゴールでした。

スローで見てもどっちが前に出てるか分からないような微妙な差。さらに着順掲示板の1分57秒2のタイムの上に「レコード」の文字が点灯しました。シンボリクリスエスがマークした今までのタイムを1秒近くも縮める文句なしのレコードです。場内興奮冷めやらぬなか、そこからながーい写真判定が行われました。12万人以上が入った東京競馬場は誰も動きません。その間何度もレースのリプレイがターフビジョンで流れたのですが、ゴールシーンが来るたびに「うぉー」というため息とも悲鳴ともつかないような歓声があちこちで起きてました。「こんな面白いレースが見られたんだから、もう同着でいいんじゃね」という空気が流れるなか、約15分後に出た写真判定の結果は、1着14番、2着7番。ウオッカの勝ちでした。報道によると、わずか2センチ差だったとか。



私の馬券は紙くずになりましたが、まあ多分「平成の名勝負ベスト10」いや、138回という長い歴史を持つ天皇賞(秋)の中から選んでもベスト10に入るであろうすごいレースをその場で見られてよかったです。多分場内にいた人も(馬券が当たった人も多かったと思いますが)、満足だったのではないでしょうか。一昨年引退したディープインパクトは確かに強かったと思いますが、こういう勝ったり負けたりのライバルを手に入れられなかったことで、彼のレースは「名勝負」という意味ではやや落ちる気がするんですよね。久々に「やっぱり競馬っていいなあ」と思えるレースでした。スカーレットも確かに負けはしましたが、長い休み明けで決して逃げ馬に有利とは言えないペース、そして初めての東京コースという条件の中であの200mからの盛り返しは、常に頭で買い続けてきた私でさえ目を疑うような強さでしたし。またこの2頭のガチンコ勝負見てみたいなあ。

3着はディープスカイ。最後方からものすごい脚で追い込んできたカンパニーはハナ差の4着でした。ハイペースでのカンパニーの末脚は本当に凄いですね。ただ、展開に左右されちゃうのがGI勝てない理由だと思いますが。また、3歳馬のレベルが云々言われる中、ディープスカイは歴史的な名レースと言われるであろうこの天皇賞で、ダービー馬として恥ずかしくないレースができたと思うのです。いや、確かに牝馬2頭に負けたわけですが、レコードタイムを1秒近く縮めてしまうこの2頭は規格外。今回の敗戦は、絶対的能力差というより、経験や年齢の差かも。来年までどれだけ成長できるかが鍵だと思います。

さて、来週はアルゼンチン共和国杯と共に、第2回ジョッキーマスターズやオグリキャップが東京競馬場にくるイベントもあり。楽しみです。