1番人気は6年間一度も負けていない、日本で最も堅いレース。10年前まで遡っても、1番人気が馬券圏内から消えたことがないレース。しかも1頭東京で一度も負けたことのない馬がいる。今年の春のGIは荒れまくってるけれども、さすがに今回は荒れないだろう、そんな予想で、フサイチホウオーが一本かぶりの人気となったダービーでしたが・・・。

びっくりしました、紅一点のウオッカが勝っちゃいました。ビワハイジ以来、11年ぶりの牝馬ダービー参戦。しかし戦後牝馬の挑戦は何度かあったものの、好走歴すらほとんどなく、さすがに東京2400m、しかも一生に一度、誰もが本気のダービーでは例え3歳でも牡馬との対戦は厳しいだろうという見方だったように思います。相方をはじめ、周りの人の多くが、「勝たないだろうけど、記念で単勝(あるいはがんばれ馬券)買う」と言っていたこともあってか、ウオッカは3番人気というかなり高評価を得てはいましたが、実際のところ、新聞での印は△が多かったです。単穴というより、不気味だから一応流しの先には入れる、みたいな。私もヴィクトリーからウオッカに流してたんですが。。。
スタート直後、前に行くと思われたヴィクトリーが出負けしたのが予定外。それ以外はサンツェッペリン、そして外からアサクサキングスが逃げる展開で、予定通り。そして皐月賞を同じように前に2頭が離れて逃げてて、人気馬2頭が後ろの馬群の前目につけてるという状態でしたから、他の馬も全然行く気なし。元々今日は内が伸びる馬場で、人気薄の逃げ馬が逃げ粘るレースが多かったのですが、アサクサキングスは正にどんぴしゃり。直線向いてもサンツェッペリンとキングスが2頭後続を離して頑張ってる状態で、私はサンツェッペリンが勝てるかと思いましたよ。ところが道中ややスローだったこともあって、瞬発力という意味では抜けているウオッカがどどーんとど真ん中を抜けてきたんですよね。飛んできたのがウオッカだということに気づいた場内、ものすごい声援でした。それだけならまだしも、ホウオーもヴィクトリーも直線全然伸びない。その外をアドマイヤオーラが右に左によれまくりながら差してきたのですが、サンツェッペリンを差したころでゴールでした。2着は内で頑張っていたアサクサキングス。ウオッカはさらにその3馬身前でした。ハナ差とかそんなんじゃなくて、もう明らかにウオッカが完勝。2分24秒5のタイムは、レースレコード決着だった先週のオークスより1秒近く速く、時計だけ見るなら桜花賞で3着以下をぶっちぎった2頭は、やっぱり化け物的に強かったんだということを改めて見せつけてくれました。

ダービー好走が条件だった凱旋門賞も、牡馬を押しのけてダービーを勝ってしまったことで、本決まりになりそう?3歳、しかも牝馬なら、ハンデと言っても良いような斤量差が貰えるので、馬格が小さかったディープが59.5キロで出走したよりも、ずーっと勝てそうな気がします。うまく調整して頑張ってきて欲しいです。そして是非年末は有馬へ。もう牝馬とやる必要ないでしょう。ああ、でもダイワスカーレットとはもう一度対戦して欲しいかな。
馬券はぜーんぜんダメでしたけど、戦後初、1943年クリフジが勝って以来64年ぶりの牝馬のダービー馬誕生を目の前で見られて、本当に良かったです。多分生きているうちにもう一度見られるかしら。もし次64年後だったら無理ですね(笑)。しかし、皇族が観戦に来ると、どんなレースでも牝馬が勝ってしまうのかなあ。2着にアサクサキングスが粘ったことで、馬連5万円超、三連単は200万超という、ダービーとは思えない大荒れ配当。牝馬が勝ったことのみならず、1番人気2番人気ともに掲示板を外すという非常に珍しいレースとなりました。
さすがにこの配当では「勝った勝った、のみにいくか」という雰囲気ではなかったようで、12Rのもうひとつのメインレース、目黒記念の時にもまだ場内にたくさん人が残っていました。私の本命はアドマイヤフジだったのですが、直線向いたとき力強く抜けてきたので、「おっしゃーこれは貰ったー」と思いきや、内からポップロック、そして外から3歳馬ココナツパンチに差されて3着だったのでした(T_T)。まあ久々だったし、結構斤量も貰ってたので、次走に期待、かな。

さて、来週はいよいよ5週連続GI最終週、安田記念です。私の(?)ダイワメジャーが満を持して出走。最近鞍上がやや不振なのが気になるのですが、今年こそ条件の良い外枠を貰って、サンデーサイレンス産駒初の安田記念制覇を果たして貰いたいです。先日アドマイヤムーンが香港で負けてしまったので、やっぱりドバイまで行くと厳しいかなと思ったのですが、今日ポップロックが快勝してくれたので、やや安心。元気な姿を東京競馬場で見せてくれることを祈ります。
(追記)
例年のごとく、ちょっと遅れた東京0R(開門ダッシュステークス)に参戦しましたが、今日ネットでいろいろ見てたら、「各出入り口で警察官立ち会いのもと荷物検査を実施した。」(皇太子さま貴賓室で初観戦-日刊スポーツ)なんて記事見つけちゃいましたよ。ええ、もちろん荷物検査なんて全くありませんでした。下手したら爆弾でも持ち込めそうな私の銀箱(300m望遠レンズ入りカメラケース)も、当然フリーパスでした。警察官(機動隊の腕章してた)は確かにめちゃくちゃ多くて、首相が通ることになっていた(と後で知った)ウィナーズサークル近辺の柵の最前列には、警察官が立ちはだかって観戦の邪魔をしていました。別に一番混雑するダービーの日に来なくていいじゃん、と思いましたけど。