2010年9月21日火曜日

[2010年海外GI]ウッドバインマイル

海外競馬に行くことが夢のひとつでしたが、海外のビックレースではないのですが、海外競馬初体験してきました。トロントのウッドバイン競馬場です。かつてはWoodbineというダウンタウンから東の郊外にあったそうですが、そこをずいぶん前に売り払って空港そばの広い敷地に移転したそうです。トロントのダウンタウンからは、Bloorどおりを東西に走る地下鉄に乗り、終点のひとつ手前、Islingtonという駅で降りて、37Aというバスに乗ると、そこから約30分で到着。ちょっと遠いです。ユニオン駅の近くにある今の住居からは、1時間半くらいかかりました。



19日は、国際GI競走指定でブリーダーズカップ前哨戦でもあるWoodbine Mileが10レースにメインで組まれているほか、Northern Dancer Turf Stakesもありました。到着したときはちょうど4レースが行われるところだったのですが、席も比較的空いてるし、ゴールライン目の前もレースごとに人が入れ替わる感じで、かなりのんびりした雰囲気。さすがに300mmをカナダに持ってくることが出来なかったので、70-200mmで狙っていたのですが、300mmなんて持っていてたら、注目集めること間違いなしです。いや70-200mmでも、このチャイニーズガールは何しに来たんだ的な、かなり変な目で見られてました。

まずはレープロでしょ、と思って周りを見渡すと、おじさんたちはみんなレープロみたいなのに日本で言う赤ペンで何か書き込みをしています。近くにいたおじさんに、「それってどこで手に入るの?」と聞いたら、向こうだと教えてくれたので、そっちのほうに行くと、2ドル50セントでプログラムが売られていました。しかしこれは十分2ドル50セントの価値ありです。というのも、日本で言う競馬新聞に近いレベルの情報が盛り込まれているのです。いや、馬体重が無いだけで、予想オッズまで載ってたりして、日本の競馬新聞より親切かもしれません。最後のページに見方が載っていたので、まずそれを元にレープロを読み解きはじめました。全く競馬を知らないと厳しいかもしれませんが、日本競馬は海外から輸入されたものだし、通過順位(=脚質)、馬場状態、人気、最終順位、着差、走破時間、距離など、基本は同じなのでそれほど難しくはありません。理解できたので、今度は賭け方です。こちらでは一応機械もあるのですが、まだ基本窓口で買い目を言って購入する方式の模様。オッズは日本と同じ方式で、ブックメーカー方式は採用されていません。WINが単勝、日本に無い賭け方のPLACEは1,2着に入る馬を当てるもの。SHOWは日本で言う複勝です。そして連勝単式がメインで、Exactor, Triactor, Superfecta(馬単、三連単、四連単)が売られています。複数レースの勝ち馬を当てるものもありましたが、さすがにそこまでやる気は無いので、とりあえず慣れた方式で買おうと思いました。最小賭金が2ドルですが、いわゆる馬連を買うときは1ドルのExactorを表裏買うという感じになります。

しばらく見ていて、オッズの変化が非常に激しいことに気づきました。のんびりした様子からもわかるように、日本とは1レースに賭けられている金額が違うようです。しかも、1番人気の単勝オッズもわりかし悪くないのです。そこで試しに3番人気の単勝を1レース買ったところ、これが見事勝利。2ドルが14.80ドルに化けました。ビギナーズラック再びです。

さて、これを換金せねばと思って再びうろうろ。セキュリティに聞いたところ、中央にカスタマーカウンターがあるからそこで聞けと言われ、そこで「これを換金するにはどうしたらいいの?」と聞いたら、賭けるところで換金できると言われて、再び賭けの列へ。つまり、換金というよりは、勝った額を再びかけてもらおうという思惑があるようです。もちろん現金で戻してもらうのもOK。

 次はパドックを探そうと思ったのですが、どこにもPaddock→という標識が出ていません。英語でもパドックはパドックなのかなーと思ってうろうろしていると、端の方から裏側に通じていることに気づき、スタンドの裏側にパドックを見つけました。あまりに小さくて、そして誰もいないので、全然気づきませんでした。よく海外競馬の中継で登場するような、木が生い茂った美しいパドックです。



厩舎から連れてこられた馬たちは、パドックに併設されている装鞍所でゼッケンだの鞍だのが取り付けられて(そこも観客が入れる)、そしてパドックへ引かれていきます。パドックの時間は短く、あっという間にコースへ出ていってしまいました。
少し資金を得たので、それをNorthern Dancer Turf Stakesにも賭けました。No.6のFifty Proof単勝へ2ドル。。単勝25倍くらいの穴馬だったのですが、レース成績から言って、あまりにも不当評価だと思ったのと、今日の馬場コンディションから言って、後ろから行く馬よりも前に行く馬のほうがよさそうと思ったからです。それがおもいっきりはまって、直線抜けてきたときは、目の前を50ドルがひらひらと舞いましたが、最後内から差してきた断然人気の英国馬、Redwoodに首ほど差されて2着。5は1番人気でしたが、6は中穴でしたから、馬単123倍、Placeの6番でも15倍もついたのをみて、うぉーPlaceにしときゃよかったと思ったのも後の祭り(笑)。となりのお兄ちゃんが、誰かとケータイで話していて、「1着はイギリスの人気馬でさ、そうそう、でも2着が6だよ、そう、Fifity Proof。まじだって」みたいなことをしゃべてて、ああ、カナダでも日本と同じだなあと思ったのでした。

ここで気づいたが、WinとPlaceが意外と差が無いということです。馬連という賭け方がスタンダードで無い代わりに、Placeで2頭に賭ければ、馬連と同じような感じになるのかなーと漠然と思いました。

さて、メインのWoodbine Mile。どの馬もよさげにみえたのですが、これまた成績の割に人気のない10番のWoodbourneが気になります。10番、6番、7番というWoodbine競馬場で良績を残している馬に今度はPlaceで賭けてみることにしました。そしてどうしても気になる10番には単勝でも2ドル。

直線、10番が外から差してきて、うぉー2着まで持って来い!と思ったのですが、結局3着どまり。次の予定があって、返還額まで見てないのですが、単勝で50倍もついてたから、きっとSHOWでもかなりいい線行ったんじゃないかと思うんですよね。というわけで、欲をかかずに複勝にすればよかったという、なんかいつもどおりの終わり方でした。勝ったのは、4番のCourt Visionでした。



最も驚いたのが、レースが終わった後、普通に騎手が観客のいるスタンド側に入ってきて帰っていくこと。騎手が調教師と「馬はすごくよかったんだけど、馬場がよすぎたね」とか言ってるのが丸聞こえ。日本じゃ絶対にありえない。こういう競馬に慣れてる彼らが、10万人以上入るJCとかに乗りに来たら、確かにやみつきになるだろうなあと強く思いました。いや、逆にあまりに特別扱いで、嫌な感じなのかな。



お天気もよくて、なかなか楽しい競馬体験でした。そうそう、こちらは基本禁煙で、外でも喫煙所以外では吸うことができません。そういう意味でも良い場所だったなー。

2010年5月23日日曜日

[2010年オークス]同着

レースを見ていたときは、内(サンテミリオン)が勝ったと思いました。スロー再生で見たときは、外(アパパネ)が優勢と思いました。が、結果は同着。あれが同着なら、ダイワスカーレットとウオッカも同着でよかったんじゃないのーって思っている人は多いはず。

今年は牡馬が面白い分、残念ながら牝馬路線が微妙な感じで、レース前はオッズがそれを如実に示していました。阪神JF,桜花賞を勝って、世代では勝負付けが済んでいるように思えるアパパネが、1番人気ながら4倍を超えるオッズ。しかも前日は大量投票があったとかで、ショウリュウムーンに人気を譲るような、薄氷の1番人気。

ただ、レースが終わってみれば、悪化した馬場も関係なく、強い馬が強いレースをしたなあと思いました。アパパネは人気通りに抜けてきたし、2着はパドックでもよく見えたサンテミリオン。5着にはオウケンサクラが入ってましたし、桜花賞2番人気だったアプリコットフィズが6着。3着4着はおそらく馬場悪化が良い方向に向いたタイプな気がしますが、上位馬はこれからも重賞でそこそこ活躍しそうな気がします。

そんな私はというと、パドックでサンテミリオンが良く見えて、流した先には入れながら、アパパネを嫌ったために馬券を外してしまいましたが、まあパドックでサンテミリオンがよく見えたということで、次につなげよう(笑)

さて、いよいよ来週は近年稀に見る粒の揃った日本ダービーです。ただ今年は馬は無事に駒を進めたのに、人がそうはいかなかったようで、今週はローズキングダム騎乗予定だった小牧騎手が騎乗停止でアウト。1番人気予定だった武豊騎手も欠席だし、これから他の人が抜けたりしないことを祈ります。そしてお天気のダービーデーを。

2010年5月16日日曜日

[2010年ヴィクトリアマイル]ブエナビスタの末脚

好天に恵まれたヴィクトリアマイルデー。暑くも無くとても気持ちのいい一日でした。

今年で5年目の牝馬マイルGIは、このところ牝馬戦線には例年のように牡馬混合でも海外でも通用するような逸材が排出されているだけに、例年ものすごく人気な馬が出てくるレースですが、今年も海外GI帰りの実力馬ブエナビスタとレッドディザイアが出走して結構盛り上がりました(我が家の中では)。

ただ、今年の馬場は天候と同じく異常ですよね。いや、異常な天候の中、ダービーまで芝を綺麗に保たせるためなのかもしれませんが、外は伸び放題。前のこりとか、日本レコードとか、とにかく時計が速くて前が止まらないという印象があり、レースもそれを反映したものが多かったように思います。そういう意味では後ろから差してくるであろうブエナビスタにとってはやや不利なんじゃないかなーと思いつつも、先週のNHKマイルが最後方からの差し切りでしたからね。ああいう末脚が見られるか、わくわくしていました。

そして、思った通りの展開。先週と同じように1000m57秒台で通過、4コーナーを回った時点で、走っていた18頭が横にずらっと並びました。後方を追走していたブエナビスタは、レッドディザイアを前にみつつ、大外を走ってきましたが、先に抜けたのは、先行していたために、有利な内を走ることができた伏兵のヒカルアマランサス。ブエナビスタはものすごい勢いで伸びてきましたが、最後はうあー間に合うかーって感じで、スタンドの歓声もものすごかったです。ぎりぎり間に合わなかったかと思いましたが、スローで見たら最後きっちり差し切ってましたねえ。掲示板には写真判定にもならずに、1着に11番、2着に2番が点灯しました。



3着も内から伸びてきたニシノブルームーン。レッドディザイアはぎりぎり届きませんでした。3着以下は枠順とか、直線の位置取りとかでどうにでも変わりそうな感じでしたが、一頭後方から追走して、最後も不利な大外を飛んできたブエナビスタは本当に強いなあと思いました。こういう脚質の馬って、レースのペースが向いてなかったとか、馬場が前有利だったとか、いくらでも言い訳できるんですよね。だからあまり信用ならないというか、それならレースを自分で作れる先行・逃げができる馬が私は好きなのですが、ブエナビスタは必ず来るという意味では本当に強いんだと思います。デビューした頃、よくディープインパクトに似ていると言われてましたが、いつも一生懸命走るところも、あの馬に似ているかも。

常に圧倒的一番人気に推される馬を任されるようになって、ようやくGIを勝てたのが嬉しかったのか、今年絶好調の鞍上・横山騎手は本当に嬉しそうでした。



ブエナビスタの次走は宝塚記念だそう。ジャガーメイルも出るでしょうし、有馬記念で差し比べに負けたドリームジャーニーも出てくるでしょう。楽しみですね。



再来週のダービーは、おそらく一番人気になるヴィクトワールピサで出走予定だった武豊騎手が結局乗れないことになったとか。うあー一体誰が乗るんでしょう。今年は有力馬がたくさんいて、「どの馬も無事で出走できるといいね」とか言われてましたが、ここにきて一番人気予定の馬の鞍上が出走できないとか、あまり無かったことかも。気になるなあ。

2010年5月9日日曜日

[2010年NHKマイル]ダービーが楽しみになってきました

皐月賞組も何頭か回ってきていたNHKマイル。直前の人気ではダノンシャンティとサンライズプリンスが人気を分け合う感じでしたが、実際のところ、ダノンシャンティは戦ってきた相手が違うかなぁとは思ってました。

実際違いましたねぇ。芝1600mの日本レコードになる1分31秒4というタイムは、昨日の東京のレースも高速だったから多少割り引く必要があるかもしれませんが、それにしても向こう正面で最後方(さらに後方の2頭はペースについていけてなかった)を走っているダノンシャンティがテレビに映ったときは、「あらーそこでいいの、アンカツさん」と思ったんですけどね。直線も大外回すし、「ムリかな、これは」と思ったら、前にいた馬をすべてごぼう抜き。1000m通過が56秒台という3歳マイル戦にしては速すぎるレベルで、どう考えても前が残るわけがなく、ダイワバーバリアンがいた辺りが良かったんじゃないかなーと思います。実際ダイワは先に抜けたサンライズプリンスの足がなくなったところを差して、勝てるかなというところまで行きましたが、その外を規格外の馬が抜けていったという感じ。ダノンシャンティは、たまたま後方にいたのと、ペースが異常だったのがラッキーだったとも言えると思いますが、最終的に上位に強いと思われていた人気馬が残ったこと、そして前残りが多かった今日の馬場状態を考えても、長い芝が覆っている大外をあの速度で走ったことで、ダノンシャンティの強さが際立ってました。ただ、すごく負荷のかかるレースでしたから、反動が心配かも。

久しぶりに牡馬が面白い世代というのは何度か書いていますが、今年こそ面白いダービーが見られそう。皐月賞馬ヴィクトワールピサはローテーション的にももちろん1番人気だと思いますが、このところ相性の良いNHKマイルを強い馬が勝ちましたし(しかもNHK→ダービーが得意な松国厩舎)、青葉賞を買ったペルーサも、東京2400mをすでに経験しているという意味では面白いでしょう。それに皐月賞組も掲示板に載った馬は大して差がなかったですし、今日リルダヴァルが頑張ったことを考えると、東京コースで一変する馬がいてもおかしくありません。面白いのは、おそらく3強として名前があがるだろう馬の馬主が、いままでGIに縁のなかった馬主ばっかりだということ。しかもダノンシャンティは、生産牧場がダーレーです。こんなところにも、いやこんなところだからこそ、経済構図が変わってるんだろうなあと思う今日この頃です。

いやー本当にダービー難しいですね。ただ、皐月賞前からダービーはペルーサと思ってたので、迷わないようにしなくちゃ。

2010年4月19日月曜日

[2010年皐月賞]やっぱり人気馬が強かった

直線向いたときは、アリゼオが外の良いところ通っていて、頑張れ〜って思ったんですけどね・・・。内からするする抜けてきたのは、ヴィクトワールピサでした。やっぱりすごく強かった。



期待したアリゼオは5着。2着は追い込んできたヒルノダムール、3着はエイシンフラッシュでした。かすりもせず(笑)。
ピサは、レース後もケロリとしてましたからね。本当に強いかも。それに、余計な動きをしないというか、憎らしいぐらい落ち着いてるのも、この馬の特徴ですね。



一方、武豊騎手が落馬負傷で急遽代打騎乗となった鞍上の岩田騎手は、昨年に引き続きの皐月賞制覇でしたが、ものすごく嬉しかったようです。全身で喜びを表現してる感じでした。



アリゼオは東京行ったらどうかなーと思うし、私はペルーサが強いと思っているので、またダービーは1から考えなおします。「ヴィクトワールピサはやっぱり強い」になりそうな気もしますけど。